【自閉症】発達障害への視覚支援とは?視覚優位から考える療育支援

心理

発達凸凹の子どもたちの勉強をしていると

  • 視覚優位とは?
  • 「話す」だけでは、なぜ伝わらないのか?
  • 文字を「書く」だけでは、なぜ伝わらないのか?
  • 視覚支援をどのように活かすのか?

といった疑問を感じることはないでしょうか?

コミュニケーションを行う方法として、言語を使うことや聴覚に訴えてみますが、思うように伝わらない…
そんな経験をしていることも多いでしょう><

発達凸凹の子どもにも関わらず定型発達の子どもにも言えることですが、基本的に人間は視覚優位ですから言って聞かせることは難しいですToT
それでも、とりわけ発達凸凹の子どもたちの中には難しいことです^^;

そんな子どもたちに視覚支援について看護師・公認心理師の「さいなす」が簡潔に説明していきますね!

言語<聴覚<視覚優位

放課後等デイサービスで働いていたり、療育について調べていると度々目にする「視覚支援」の”視覚”などの感覚について説明していきますね!

なぜ言うだけではいけないのか?なぜ書くだけではいけないのか?
という疑問に対して一緒に考えていきましょう^^

メラビアンの法則

人間は視覚からの情報が大半であることを研究されていて、心理学者のアルバート・メラビアンという学者が提唱した「メラビアンの法則」があります。
3Vの法則(7-38-55のルール)と言われていて、言語情報(Verbal)聴覚情報(Vocal)視覚情報(Visual)の3つになります。

その法則によると言語情報7%、聴覚情報38%、視覚情報55%の割合で影響を与えるとされています。
「人間見た目が9割」なんて本もありましたが、大半の情報は視覚で処理されているということですね^^

基本的にはビジネスシーンであったり対人関係において、見た目を重視するように「視覚情報が大半ですよ!」なんて言ったりしますが、ココでは”情報処理”に焦点を当てて説明していきます^^
周囲の情報を収集するのは視覚であることは、お分かり頂けたと思う上に簡単に想像できますよね><

学生時代には「鶴の恩返し勉強法」を使用して試験勉強をしていましたが、まさに全ての情報を刺激する勉強方法でありますよね^^
『言語を書いて、文字を見て、音読して聞いて』という勉強方法になりますが、全ての言語情報も聴覚情報も視覚情報も刺激して情報処理することで、暗記する方法でした。
意外と根拠や脳機能から考えると理にかなっていますね…

発達障害の言語・聴覚の情報処理

人間がコミュニケーションをとる上で使用するのが、言語と聴覚と視覚ですよね^^

言語を話して、声を聞き、表情等を見て、相手とコミュニケーションをとっていく訳です。
しかし、生物の中で人間だけが複雑な言語を使って生きていますよね><
そんな言語を使って”社会”を形成しているので、それができないと現代社会においては障害とされてしまいますよね^^;

言語を理解することや脳機能についてはこちらの記事でも紹介していますから参考にしてください^^

言語は脳機能としても複雑なので扱うには難しい上に、かなり高い知能レベルが必要になります><
一般的な大人でもメールなどの言語だけの情報でも行き違いがありますから、完璧使いこなすには難易度が高いですよね^^;

聴覚では言語を絶対に使用しますから、聞いて言語を理解するためある程度の知識は必要になります。
最近では「ヤバい」なんて言葉を使いますが、この言葉の意味は多岐にわたるので使い方としては場によって違うので難しいですよね?
地域によって「方言」があったりもしますし、人によっては言い方に癖があるものなので、細かい表現を理解することは更に難しいですToT

現在も放デイで支援を行う際に、言語理解がギリギリできる子どもには「ココ、座ります」などの言い方で、接続詞もなく語尾に何も付けないように指示をします。
難しい内容になるので割愛しますが、単語を繋げて指示をすることを意識しています。

そこで「視覚優位」が有効だということが言われているんですが、他のものと比較すると視覚が優位というだけですね^^;
”言葉”を使うだけで難易度はグンっと上がってしまいますから、発達凸凹や知能指数にバラつきがある子どもたちに向けて、支援を行うには視覚のみに訴えることで理解できるようにしていくのが、「視覚支援」ですね!

それでは、放デイで使う視覚支援や注意点について紹介していきますね!

視覚支援

視覚情報が大半を占めていることは分かってもらえたと思います^^
言語は使いこなせれば役に立つものなんですが、発達凸凹の子どもたちには言語を理解することは難しいですよね><
赤ちゃんの時から言語を聞いているので、ある程度は聞いて理解する子どもはいますが、指示が入りにくいこともあれば、言語が書いてあっても理解はできないことも多いですよね…

ただ、言語に縛られる必要性はなくて、視覚的に訴えることが出来れば一方的にはなりますが意思疎通が可能ですよね^^
苦手を鍛えるよりも得意を鍛える方がいいですよね^^

そこで必要な関わり方として視覚支援になるので、僕の知る範囲で説明できればと思います!
僕もまだまだ勉強中になりますので、コメントを頂ければ幸いです!

アフォーダンス

視覚支援を考える上で重要なのが「視覚的に訴える」ことになります。
そんなことは当然なんですが、本当の意味で”視覚的に”訴えることなんですね^^;

”視覚的に”というのは言語を使用しないで、見るだけで理解することができることですね^^
見るだけでやることが分かるように支援することが必要で、アフォーダンスという考え方を元に支援することが大切です!
ココでも心理学者を出しますが、ギブソンが提唱した「アフォーダンス」という言葉を紹介します。

ギブソンが提唱した「アフォーダンス」というのは、afford(与える)という言葉から来ているようで、現代社会においてはデザインに関してよく言われる話で、分かりやすいデザインを考える際に使われる言葉のようです。
しかし、心理学においては「物が持つ形や色が人間に使い方を与える」という考え方で、物のデザインが使い方を説明しているんですね^^;

少し分かりにくいかもしれませんが…

上記の画像が言語の説明はなくても、スイッチを押せば上の絵の効果が得られることは分かりますよね?
これが形やデザインによって人間に使い方を説明しているんですね^^
赤ちゃんや子どもがスイッチに興味を持って押せるように、スイッチの形状が「ココを押せばいい」という使い方を説明してくれているという考え方ですね!

だからこそ、見るだけで全てが説明できるように考えていかなければいけません><
デザインや形状のような単純な情報ではなく絵などが有効にはなりますが「内容の説明が与えられるような絵をどうするのか」といった視点を考えていくことで発達凸凹の子どもに合わせた支援を行うことを考えることができます^^

視覚的に訴えるには情報が限られるので、細かく分けて訴えていく必要はあるんですが…

大切なのはリアルとタイミング

視覚支援を行う上で視覚的に訴えることの大切さは上記で分かってもらえたと思います><
続いて、紹介するのは視覚支援を行う上で大切なことを視覚支援の実物も併せて紹介していきますね!

発達凸凹から考えると「想像力」「中枢性統合」について弱さが見られるので、「リアル」「タイミング」が重要だと考えています。
発達凸凹の脳機能についてはさっきの記事を参考にしてください^^

「リアル」というのは、発達凸凹の子どもには想像力に弱さが見られるので、視覚支援で指示をする場合には実物での説明が有効です。
僕の職場の実際の写真になりますが、実物を絵の中に取り入れて説明することで抽象的な指示を行わないことで視覚のみで訴えています。

左のカードは本物を使って絵を作っています。
今回は利用児童が数字の理解ができるので、数字を大きくして順番も指示しています!
言葉も入れていますが最低限にして、名詞と動詞だけを強調することで、最低限の情報を与えることができるように考えて作成しています^^

「タイミング」というのは、想像力と中枢性統合の弱さが見られるので、視覚支援はリアルタイムで行うのが有効になります!

簡単に中枢性統合を説明しておきますが「物事を繋げて考えること」になります。
極端な話で言うと中枢性統合が弱いと「人を傷つけない」ということで叩くと押すでは別々のことだと思ってしまいます><

なので、タイミングが重要になって「あの時に叩いたのは良くなかったね。」という話をしても、抽象的な指示も分からなければ、想像することも難しい上に、叩いたのが何に良くなかったのかが分からない子どもが発達凸凹の中にはいます。

もちろん一概には言えませんが、リアルタイムに何がどうだったのかを具体的な指示で話すのが重要で、日常生活でも具体的な指示で理解することができます^^
僕の職場では絵カードを使用して伝えることがあったりしますので、日常生活でも絵カードで視覚化が大切だと思います^^

コミュニケーションにおいても使用できますので、使い勝手は良いと思います^^
発達凸凹の子どもたちと接する家族や職員は間違いなく必要になります!

ここまで読んで頂きありがとうございます!
何かの参考になれば幸いです。
コメントをお待ちしています!

この記事は適宜更新していきたいと思います!

コメント

タイトルとURLをコピーしました