この記事に辿り着いた読者さんには、
- 療育って具体的になんなんだろう…
- 仕事として療育が必要らしいけど、どういうことだろう…
- 子どもの発達が気になっている…
- 我が子が発達障害を診断されたけど、どうすれば…
- どこで支援を受けて、どこに相談したら…
といった発達障害に関わる人の悩みを持って辿り着いたでしょう。
看護師として畑違いで働いていましたが、公認心理師として児童福祉業界で働く僕が説明していきますね!
まだまだ僕も勉強中ですが一緒に勉強していきましょう^^

今のところ働きながら身に染みて思う重要なことは、
障害への理解を持つことが大切
ということを日々児童と接して何回も思っています><
当然ですが理解ができないことには知識が足りていないということですね…
言葉の通りにはなりますが、実体験も合わせてどういった内容なのかを参考にしてもらえればと思います!
療育とは?

まずは療育とは何なのかを説明していきますね^^
治療の「療」に「育む」と書いて療育になりますので、医療・介護・教育を領域としています。
療育の対象には心身の障害や発達上の遅れがある児童が、より良い生活を送るために必要な医療・教育・ケアを総合的に提供することを指します。
具体的には、以下のような状況に該当する児童が療育の対象となります。
- 発達の遅れや障害を持っている(自閉症スペクトラム障害(ASD)、注意欠陥・多動性障害(ADHD)、知的障害など)発達に問題を抱えている児童は療育の対象となります。彼らは言語・認知・社会性などの発達に遅れや障害を抱えており、それに対して専門的な支援が必要です。
- 行動や情緒の問題を抱えている子どもたち 行動や情緒の問題を抱えている子どもたちは、学校での問題行動、家庭での暴力行為や攻撃行為などを引き起こすことがあります。これらの子どもたちは、心理的な支援や社会性のトレーニングが必要です。
- 精神的な問題を抱えている子どもたち 子どもたちは、ストレスやトラウマ、うつ病、不安障害など、さまざまな精神的な問題を抱えることがあります。これらの問題を抱える子どもたちは、心理的な支援や治療が必要です。
これらの児童の発達に適した支援を提供して、彼らが社会に適応できるようにすることを目的としています。また、療育は児童だけではなく家族や周囲の人たちにも支援を提供し、児童の発達を促進することを目的としています。
それでも全員に療育が必要であるとは思いません!
人間が社会で生きていく生物になるので完全には避けられないですが、ある程度は社会と離れて生きていく必要のある児童がいるのは事実としてありますから、生きやすい世界を考えてあげることは必要ですね><
障害を社会に寄せていくこともあれば、社会を障害に寄せて生きていくこともありますので、いろいろな生き方があることを関わる大人は知っておいた方がいいでしょう^^
凸凹を持った子どもと関わる際のマインドは後述していきますので、是非参考にしてください!
マインドを含めて療育的な関わりに繋がると僕は思っています^^
相談できる場所・提供される場所

ここでは保護者さん向きにはなりますが、簡単に発達障害への支援や相談を行う場所を紹介していきます。
知っている方は次の項目まで飛ばして読んでください!
まず診断を受けるには医療受診
様々な支援を受けるには必ず診断が必要ということはありません。
発達に不安を感じるのであれば医療受診を受けて診断を受けることで、現状を理解して支援する方向性を決定することはできますが、福祉サービスの利用を検討しているのであれば診断は絶対ではありません。
例えば、僕が現在働いている放課後等デイサービスでは診断は必要ではなく、児童相談所等が利用の必要性を判断すれば利用が可能となります。グレーゾーンであっても支援は可能ですが、診断よりも子どもが居やすい場所が重要です。
それでも、「自分の子どもの言動が気になるところはある。」という場合には受診を受けて専門的な診断を受けることをオススメします。問題行動を起こしてしまったり、引きこもり・不登校に発達障害が潜んでいることは最近になって注目され始めていますからね。
発達障害を相談できる場所
福祉サービスを受けるには診断は必要ありませんが、それでも発達障害は気になるようであれば無料で相談できる所はたくさんありますので紹介していきますね!
心理検査にはお金がかかるものの、特性に対する接し方等をアドバイスしてもらえる上に、福祉サービスにも繋げてくれる所もありますので、是非参考にしてください^^
都道府県・市区町村によって異なる名前を使用していることもありますので、お住まいの市区町村で調べ直してもらえればと思います。
調べると内容は記載されていると思いますので、簡単にだけ紹介して次へいきます!
- 児童相談所
- 発達障害者支援センター
- 子育て支援センター
- 保健センター
- 療育センター
療育を提供される場所
療育が提供される場所は2箇所あります。
僕が働いている所も含まれていますが、双方にメリット・デメリットもありますので詳しく説明していきたいと思います!
療育が提供されるのは主に
- 幼児教室・学習塾
- 児童発達支援センター・放課後等デイサービス
以上2箇所くらいに留めておこうと思います><
障害児入所施設等もあるのですが、入所となればハードルも高いですから通所からオススメします。
幼児教室・学習塾は
普通の進学塾へ通わせるように療育や子育てに特化した塾になります。
提供場所によって方向性が大きく変わり、「療育」を謳っていたり「モンテッソーリ教育」を謳っていたりと大きく変わります。
しかし、塾なので料金は少なくない金額が必要になります。継続的に通い続けて関係性やタイミングが必要になるのが児童福祉業界ですから長期的に考えていかなければなりませんね^^
児童発達支援センター・放課後等デイサービスは
未就学児が児童発達支援センターへ行き、小学生から高校生までは放課後等デイサービスを利用することになります。基本的には療育を謳っており、定型発達児が通う児童館と役割の多くは重なりますが遊び+勉強+療育といった内容になります。休日も対応している上に福祉サービスになりますので、家族さんのレスパイト(休息)目的にも利用できます。
福祉サービスで国と市区町村から利用額の補助がありますので比較的安価になりますが市区町村から受給者証が必要になり、半年程の更新が必要になります。それでも上記で記したように継続的な通所は重要になるので福祉サービスを利用はしていきたいですね。
しかし!映画を見せるだけであったり、スタッフが少ない所もあるのでサービスが薄い所もあります。場所によって質が大きく変わる印象がありますが、幼児教室等も言えることかもしれませんが参考までに…
また、利用者も近年では急増しているので溢れかえっているのが現状にありますので、お住まいの市区町村に相談してみてください。
発達障害(凸凹)と向き合うために

発達障害を持つ子どもと接すると「なんでこんなことしてるの?」や「そうじゃないでしょ…」なんて思うことも多いと思います。
それで「これはどうにかしないと><」なんて思う人も多いのではないでしょうか?
育児としても仕事としてもSSTやABA等を調べてはよくわからず、正体不明の不安に駆られたり、焦りを感じていたりして、子どもたちの将来に心配してしまいますよね><
正直なところ僕はそうでしたね^^;
今療育などの関わりを持っても将来どうなるのかは分かりませんからねTT
何かは必要だと思い関わってみるかもしれませんが、思うようにはいきませんし、逆に関係性が悪化してしまったり…
それよりもたくさんの経験を通して学んでいった方が間違いなく将来に繋がると感じています。
定型発達の子どもたちと一緒で「可愛い子には旅をさせよ。」が大切だと思います。
もちろん手放しに旅をさせることはできませんので説明していきますね!
正しい知識を持って関わる
まずは発達障害(ASD・ADHD・LD(学習障害))や知的障害についての知識を知っておくことが重要です。詳細な発達障害の特性が知りたい人は厚生労働省がオススメするサイトもありますので、こちらを参考にしてください。
凸凹は個人差が大きく、実際に困難さを感じるのは個人によって違いますから一概には言えません。
社会で生きていくために「社会性を学ばせたい。」と思う人は多いでしょうけど、本人の感じる問題はイコールではないですから無理にコミュニケーションを矯正することが正しいとは限りませんよね^^;
それでも子どもは無知なことも多いので、”社会的に”言ってはいけないことやしていけはいけないことは教えてあげないといけない教育的な関わりは必要になりますね^^
相手に言ってはいけないことは凸凹によって理解しにくいこともありますから定型発達児に説明するよりも深く掘って説明する必要がありますし、”社会的に”が理解しにくいものですから、知識を持って子どもに関わると説明する言葉も選択して考えることができますよね^^
相手の気持ちを考えにくいこともあるので、子どもが酷い言葉遣いをしていても発言に対する理解と説明も知識があってようやく分かることになります。
理解ある環境で、理解ある言葉で、学んでいくことができればハンディキャップがあったとしても、将来に向けて”自分らしく生きる”ことができますよね!
理解ある環境
先述したように、たくさんの経験をしていくことが1番の学びになると思います^^
子どもがたくさんの経験をしていく上で重要なのは理解ある環境であることですね!
理解ある環境のためには周囲には知識が必要で前の項目から繋がってますが、理解ある環境でたくさんの経験をすることで経験を失敗として残すことが減ると、日々の関わりから感じています^^
友達と良好な関係が築けなかったり、友達とトラブルを起こしても、周囲が理解ある環境であれば経験を前向きに振り返ることや、次回はどのようにしていくのかを学ぶことができます。
そういった支援をしていくことで定型発達のように学んでいけますし、何に困難さを感じているのかや苦手なことを周囲がアセスメント(推論)することで介入して、友達との関わり方をアドバイスしていくことで経験を学びに変えることも可能ですね^^
家族さんにも可能な関わりですが仕事などでそんな時間がないですよね><
放課後等デイサービスなどの施設で理解ある環境で友達との関わりを経験することでリアルタイムで介入できることは経験値として大きな差になりますよね^^
長々と書きましたが一言で言うとこのSST(ソーシャルスキルトレーニング)になりますね!
自分らしく生きていく
子どもたちと関わっていると、社会に適応するよりも”自分らしく生きていく”ようにしてほしいと思うこともありませんか?!
療育は社会への適応や自立を目標としますが、社会へ適応し自立することよりも、子どもが前向きに生きていけることが重要だと感じています。
大人からすると一般的な常識や他人を知ることも必要なので社会を学ぶことは生きていく上で重要ですし、社会の中で生きていくには社会を知らないといけないと思いますが、社会のルールを理解することが苦手な子どもたちには生きづらさを感じることも多いですTT
苦手を得意にすることはできませんし、最低限の社会のルールを学んだ上で”自分らしく生きていく”ことを選択していけることが大切ですね!
自分の人生を自分で選択して自分で解決していけるような人間力が必要になるでしょう^^
そういった面では定型発達の子どもと関わる方向性は一緒ですね!
凸凹を持っていれば学ぶことは多いですが、長期的なことを考えて周囲が関わっていかなければ、子どもが将来に困ってしまいますから、人間力(非認知能力)は重要になってくるでしょうね><
非認知能力については後々書いていこうと思います^^
幸せは人それぞれですから、社会に反しない限り自分の幸せを求めて生きていければ幸せではないかと思いますね^^
子どもたちの将来を考えて
現在の社会では発達障害に優しくないのが現状です…
うつ病になってから自分が発達障害だと知る人も多くなってきたので、将来的に困って二次障害(鬱病など)に陥ってしまうことは切っても切れないでしょうTT
二次障害は社会で生きにくさを感じたり、自尊心の低さによって引き起こされやすいので、子どもの頃から介入することが大切ですね。
そんな時代だからこそ「可愛い子には旅をさせよ。」が大切だと思います!
僕の個人的な考え方としては環境を全て整えてあげることが正しいとは思いません><
周囲の理解は必要になりますが、凸凹があっても友達と接する上でのストレスも喧嘩も必要です^^
子どもの将来を考えると転ぶことも大切ですし、転んだ時の痛みも転ばない方法も起き上がる方法も学ぶ必要はありますよね!
凸凹があるから…パニックを起こすから…いろいろな理由で大人が環境を整えてしまいますが、成長はゆっくりでも経験は必要ですから^^
もちろん家族だけで抱え込まずに医療も福祉も含めて積極的に取り入れながら「みんなで」進めていくことを強くお勧めしますけどね^^
冒頭でも説明してますが自分の人生を自分で生きていくことが難しいと思うのも親としては必要な判断なのでやり方を全否定はしませんので悪しからず…
それでも子どもの失敗しないように全て環境を整えた親御さんが、高校生を迎えた凸凹のある我が子にお手上げ状態な家庭が多いことが事実としてあるので、僕の意見として発信しておきます><
ここまで読んで頂きありがとうございます!
何かの参考になれば幸いです^^
何かあればコメントをお待ちしております。
この記事は適宜更新していければと思っています。
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